要チェック!最新マーケティングトレンド“グロースハック”について
“グロースハック”という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。これは、新たなマーケティング手法のひとつです。日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、すでにアメリカの多くの企業ではこの手法が導入されています。加えて、グロースハックを行うグロースハッカーという職業は、非常に高い人気を得ているのです。
そこで今回は、日本でも導入すべき新たなマーケティング手法“グロースハック”についてご紹介します。
目次
グロースハックって一体なに?
グロースハックとは、新たにアイデアを提案したり、今一度広告を見直したりして、自社の製品やサービスを成長させる手法のこと。
従来のマーケティングでは、自社の製品やサービスを膨大な広告費で多くのユーザーにアピールし、認知させることで顧客の増加を図っていました。しかしこの手法により、ユーザーへの配慮ができていない、またはせっかく質の高いものを作っても全く浸透しないなどの問題が発生したのです。これらの問題が起こる原因は、商品の開発とマーケティングを別物として考えていることだとされています。こうした背景から、製品やサービスそのものに成長させる仕組みを取り込む、新しいマーケティング手法“グロースハック”が注目されるようになったのです。
そんなグロースハックを導入する際に押さえておくべきポイントとして、“ペルソナの設定”があげられます。 グロースハックの施策は、製品やサービスを開発する段階から始まります。そのためまずは、どのような人に向けた製品・サービスなのか、使用の意図はどのようなものかなどを明確にし、それに沿って開発を行うことが大切です。そうすることで具体的なユーザーイメージが湧き、よりよいアピールが行えます。またこれらをリリースしたあともフィードバックをしたり、ユーザーの声をもとに改善したりすれば、さらによい製品・サービスにしていくことが可能です。
日本でもグロースハックを導入すべき
スマートフォンアプリやWebサービスなど、開発期間が短い、かつ参入障壁が高くない市場には、必ずライバルとなる企業がいます。そのため、リリースする製品やサービスは、競合企業よりも優れているものでなければなりません。とはいえ、競合企業がそれを見て見ぬふりするはずもなく、自社の製品やサービスよりもさらに優れたものをリリースされてしまうことがあります。その場合、自社を支持していたユーザーがいつの間にか競合企業を支持していた、となる可能性はゼロとは言い切れません。
この点を踏まえ、若者を中心に多くの人が利用しているSNSのひとつであるTwitterは、次のようなグロースハックによるマーケティングを行いました。 Twitterが目をつけたのは、登録してくれた人のなかでも、5~10人以上フォローしているユーザーは定着率が高いということ。このデータを踏まえ、初期登録時に5人フォローさせるような導線を設置しました。すると、MAU(ある月に1回以上の活動が見られたユーザーの数)が、従来の4倍という結果が出たのです。今現在、TwitterがSNS界を代表する位置にいるのは、グロースハック施策を通してSNSを見直し、よりよい効果が得られるよう改善したからだと考えられます。
このような移り変わりの激しい環境下で生き残っていくためには、ユーザーの行動やデータを確認し、検証や分析などを通してリリースした製品やサービスをよりよいものへと改善していくことが大切です。だからこそ、日本でもグロースハックの技術を用いてマーケティングを行っていく必要があるのです。
グロースハックの成功事例3選
前述したTwitterの事例のほかにも、日本にてグロースハックを実践し成功した例はたくさんあります。
・1日1万人の新規会員登録を実現 pixiv
pixivでは、indexページやログインページの改修を行ったり、SEO対策を実践したりといったグロースハック施策を行っています。この施策を導入したあと、ユーザー数は急増したそうです。
・ユーザー数の増加を実現 Dropbox
Dropboxの登録率向上を実現したグロースハック施策は、友人招待によるインセンティブの付与。これにより、登録率は60%も高くなったそうです。なお、Dropboxに関してはグロースハック施策と併せて、SNS連携など独自の施策も行っていたとのこと。ほかの施策と併用して取り組めるという点は、グロースハックの魅力のひとつといえます。
・有料会員への結びつけに成功 クックパッド
クックパッドでは、誕生日クーポンの発行や9月9日(クックの日)キャンペーンなど、さまざまなサービス・イベントを通じて有料会員登録へと結びつけています。このようにサービスを改善したり増やしたりして結果を得ている点は、グロースハックの醍醐味だといえます。
このような成功事例はほかにもあります。「新たなマーケティング手法を導入したい」、「グロースハックに取り組んでみたい」とお考えの人は、ぜひ事例を参考にしてみてください。
グロースハックで新たなマーケティング施策を
いかがでしたか。新たなマーケティング手法として注目を集めている“グロースハック”。自社の製品やサービスを見直すことからスタートするため、どの企業でも気軽に取り組むことができます。成功事例を参考に導入すれば、きっと満足できる効果が得られるはずです。この機会にぜひ導入してみてはいかがでしょうか。