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BS・CSとは?違いやCMを放送するメリットについて紹介

テレビCMを検討する際、地上波放送だけでなく衛星放送での放送も視野に入ります。ともに衛星放送であるBSとCSは、何が違うのでしょうか。BSとCSの特徴や視聴者層、BS・CSでCM放送を流すメリットまでご紹介します。

BSとCSの違い

BSとCSは、どちらも衛星放送であり、衛星を利用したものです。名称は似ていますが、この2つには明確な差があります。ここでは、BSとCSの違いについてご説明します。

BSとは

BSとは「Broadcasting Satellite」の略称で、放送衛星を使って電波を送ります。元々放送衛星は地上波テレビの電波が届きにくいエリアでも視聴できるようにすることが目的でした。そのため、NHKや民放各社など、地上波のテレビ放送をする会社がチャンネルを保有しています。

民放のBSチャンネルは原則無料で視聴できますが、WOWOWやスターチャンネルのような専門性の高い有料チャンネルもあります。

CSとは

CSとは「Communication Satellites」の略称で、通信衛星を使った放送です。以前は、認可を受けた一部の企業や専門業者向けの通信として利用されていましたが、現在は放送法の改正によって、一般向けの放送ができるようになりました。

CSの代表格はスカパーです。スカパーを見るためには契約をし、毎月使用料を支払います。スポーツや音楽、映画など、有料ならではの専門的で豊富なコンテンツが特徴です。

BS・CSでCMを放送する理由

BS・CSで流すCMの利用価値はここ最近上がってきました。その理由は2つあります。

1つ目は、地域から全国への情報発信が当たり前になってきたためです。最近はインターネットを利用することで、地方の中小企業や小売店が、全国のユーザーに向けて商売をすることは珍しくなくなりました。BS・CSなら地上波と比べて安価にCMが放映できるため、費用を抑えて全国での知名度を上げるために有効な手段であるといえます。

2つ目は、地上波よりもターゲット層が分かりやすいためです。特にCS放送は、ジャンルを選んで有料で契約するため、視聴者の目的が明確です。またBS放送でも、購買力があるシニア世代の視聴率は上がっています。

視聴者層が絞りやすく、安価にCMが放送できるBS・CS放送は、中小企業やスタートアップ企業の広告として使用しやすいといえます。

CMの種類

BSやCSのCMは、地上波放送のCMよりも尺が長い傾向があります。ここでは、BS・CSで放送される3種類のCMについて、それぞれの特徴を紹介します。

スポットCM

スポットCMは、番組や時間を問わずランダムなタイミングでCMが放送されます。地上波でも放送される形式で、契約期間や予算、放送する時間帯をある程度絞ることができるのが最大の特徴です。放送の時間帯は、求めるターゲットに見てもらえそうな時間帯を選択することで効果を上げられます。また、キャンペーン開催時の集中投下や、期間限定の商品紹介など、サービスの展開に合わせて告知ができます。

CMの尺は15秒以上からで、BSやCSの場合は30秒が標準です。

タイムCM

タイムCMとは、特定の番組のスポンサーとなり、その番組内でCMを放送するスタイルの広告です。タイムCMでは、番組の最初と最後にスポンサーの名前が表示されたり読み上げられたりします。CMそのものの秒数は30・60・90秒以上の3種類あり、契約内容によってスポンサーの読み上げに使われる時間も変わります。

番組の視聴者層に合わせてCMを放送できるため、ターゲットが明確な場合は非常に効果が出やすい手法です。

長尺番組

長尺番組はテレビ通販によく用いられる手法で、インフォマーシャルとも呼ばれます。放送時間は14分〜54分で、番組とほぼ同じ時間を使い、CMより多くの情報を視聴者に伝えられます。

長尺番組の目的は商品の認知度アップではなく、番組の視聴からそのまま商品を購入してもらうことです。商品の概要をより細かく伝えられ、第三者からのコメントや愛用者の声なども盛り込み商品の信憑性を高められます。

BS・CSでCMを放送するメリット

BS・CSでCMを放送するメリットは、大きく分けて4つあります。どのメリットも、CMを安価で広範囲に放送したい中小企業にとって嬉しい点ばかりです。ここでは、それぞれの内容を紹介します。

地上波よりも安価

予算が抑えられることは大きな利点です。CM放送に至るまでには、CMの製作費とCMの放映費用を計算し準備することが重要です。特に放映費用は、放送する時間帯やチャンネルによって左右されます。地上波で全国ネットのプライムタイムなら下限が数百万円であることも多い一方、BS・CSは安価に放送できます。チャンネルによって異なりますが、15秒のCMでBSなら1万8,000円〜3万5,000円、CSなら5万円〜10万円で放送可能です。

視聴エリアが広い

BS・CSともに全国放送がベースであり、広い視聴エリアを持つことがメリットです。地上波でも地方局・独立局であれば、全国放送と比べて安くCMを放送できますが、放送エリアが限られるため、エリア関係なく訴求したい際におすすめです。

BS・CSは、地上波に比べると視聴者は少ないものの、安価に全国に向けて商品やサービスのアピールが可能です。地元だけでなく、幅広い地域の人々から商品やサービスを求められる機会が得られます。

ターゲットの設定がしやすい

BSは放送する番組の特性上、購買力が高い50代以降の視聴者が増えています。そのため、シニア世代向けの商品は、広告効果が出やすいといえます。CSはチャンネルごとの特徴が分かりやすいため、自社製品に興味を持ってもらえそうな視聴者に向けた広報が可能です。地上波CMより効率よくアピールできる可能性があります。

CMで認知度を高めたい内容次第では、地上波よりもBS・CSのほうが有効です。

長尺の枠が取りやすい

長尺のCM枠が取りやすいことも利点です。地上波のCMは通常15秒〜30秒であり、BS・CSはこれよりも長い時間を使うCMが基本です。

CSのCM枠は短くて30秒、長くて180秒(3分)枠があります。BSは4〜5分の番組形式で流す、インフォマーシャルが作りやすいCM枠を持ちます。地上波では短い尺のCMしか流せないため、商品名や端的なイメージを伝えることで精一杯です。一方で、BS・CSでは商品の魅力を存分に伝えられます。

まとめ

BS放送は無料で視聴でき、経済力のあるシニア世代に多く視聴してもらえることが特徴です。CS放送を視聴する人は、本当に見たい内容を選択し、有料で視聴するため、コンテンツに対する熱量が高めであるといえます。

どちらもCM枠が比較的安く、尺の長いCMを投入しやすいことが特徴です。視聴者層のターゲティングも容易で、商品やサービスの内容によっては、地上波CMよりも高い効果を発揮する可能性があります。BS・CSのCM放送は、広報予算を抑えたうえで全国に知名度を広めたい、地方の中小企業やスタートアップ企業におすすめです。


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