良い企画書の作り方とは?初心者でも迷わずに書ける「通る」企画書のコツ
なにか自分の提案を通したい時、「企画書」をどのように作るかで採否は変わってきます。本ブログをお読みの方は、マーケティング担当として、新たな販促方法にチャレンジしたり、広告予算を獲得したりするために企画書を作成する機会が多いと思います。
企画書は、「伝えなくてはならないこと」を漏れなく書くことが何よりも大切です。見た目のインパクトにこだわるのはその次です。といっても、長々しい内容では要点が伝わらず、読む人も疲れてしまいます。良い企画書は、決裁者に対して伝えるべきことが端的にまとめられていて、Yes/Noの判断材料となるものです。
今回は、企画書づくりに不安がある、何度作成してもうまく提案が通らないとお悩みの方に向けて、企画書作成のコツをお話します。
目次
良い企画書の構成
良い企画書を作るためには、企画書内に提案の採否を決めるための情報が漏れなく含まれていることが大切です。
具体的には、「6W2H」をすべて網羅するように準備します。6W2Hとは、次の8つの項目を指します。
・When(いつ):どのタイミングで行うのか、企画を実施した際のスケジュール
・Where(どこに):どの市場に対しての企画なのか
・Who(だれが):その企画を行う主体は誰か
・Whom(だれに):想定するターゲットは誰なのか
・What(なにを):企画のコンセプト・趣旨は何か
・Why(なぜ):なぜこの企画を実施するのか、その目的
・How(どのように):具体的にどのような手順で進めるのか
・How much(いくらで):企画に係る予算はどれくらいか
これらの要素をすべて盛り込むようにすると、自ずと提案を受ける側が知りたい情報がまとまります。アピールしたいポイントや企画の種類によって構成も変わりますが、一例を挙げると次のような順序で企画書の構成に落とし込むことができます。
1.表紙(提案のタイトルや提案者、提案日を書く)
2.まえがき(企画書の要点や、その企画についての想いを述べる「つかみ」の部分)
3.企画を実施する背景(現状分析のデータが有るとよし)
4.企画の目的(why。なぜその企画が必要か)
5.企画のコンセプト(what、where、whom。その企画を取り入れると、どのような成功イメージが描けるかを具体的に記す)
6.企画の具体的実施案(how。細かい実施計画を伝える)
7.スケジュール(when、how。全体の見通しを立てる)
8.予算(how much。いくら掛かるか。根拠も含めて)
9.あとがき(これまでの内容をまとめ、再度企画を導入したときのメリットを伝える)
これらの項目を上手に埋め、具体的に提案できれば、企画の良さは十分に伝わる提案書が作成できます。
良い企画書作成のポイント
良い企画書を作るために、すぐに実践できるポイントは次のとおりです。
まずは「構成」を決めることに注力する
ついついテンプレートを利用して見た目からこだわりたくなりますが、大切なのは「中身」です。いきなりWordやPowerPointを使って作成を始めると細かい部分ばかりが気になってしまいます。まずは手書きでも構わないので、書くべき内容の洗い出しに注力しましょう。
「データ」を効果的に利用する
企画書の大きなポイントの一つが、「なぜその企画が必要かを訴える」部分です。いくら良いアイデアがあっても、お金も人手も必要な以上、「その企画を行う必要性」が伝えられるかが重要です。
そのためには、「背景」の部分で客観的データや資料を用いて説得力を増す必要があります。業界の動向やトレンド、消費者の動向や変化などがメインの記述内容となりますが、主観や個人の意見ではなく、信頼性のあるデータを引用しましょう。そうすることで、企画の必要性も際立ちます。
コンセプトは「具体的なメリット」を盛り込む
企画書の中核を担うのが、「背景」「目的」「コンセプト」です。この中でも、決裁者の心を動かす力を持つのが「コンセプト」です。この部分には、読み手のメリットはどのようなものかを具体的に書きます。実際にイメージできるように書けるのがベストです。
つい、自分を中心にしたメリットを書きたくなりますが、あくまで「読み手」に焦点を当ててメリットを掘り下げましょう。
使用する色は3色に絞る
目立たせようと沢山の色を使ってしまうと、資料がごちゃごちゃしてしまい内容が伝わりづらくなってしまいます。
背景や範囲の大きい部分に使用するベースカラー、資料全体の印象を決めるメインカラー、注目してほしい部分に使用するアクセントカラーの3色に絞ることで、画面がまとまります。ベースカラー・メインカラー・アクセントカラーの比率は70:25:5で使用することを意識すると、バランスが良いとされています。配色に自信がない方は、メインカラーを自社のコーポレートカラーにしておくと、企業イメージから逸れない企画書を作成することができます。
企画書作成を効率的に進めるテンプレート
企画書の内容が決まったら、分かりやすく伝えるためにデザインをしていきます。会社で既定のテンプレートがあればそれを利用しますが、そうでなければ1からの準備が必要です。得意な人なら苦ではないかもしれませんが、見た目を整えたり、配置を整えたりするのに時間がかかるようであれば、テンプレートを利用して効率的に進めるのもオススメです。文書作成の時間を削減して、その分を企画書の内容を練る時間に充てられます。
トレンドのデザインを手軽に作成できることから、Canva(キャンバ)はSNSで話題にもなっており人気のツールです。豊富なテンプレートが揃っているので、おしゃれな企画書や提案書を作成したいときは、Canvaはおすすめです。
その他にも企画書のテンプレートを提供している様々なサイトがあります。
・Microsoft(日経ビジネス オンライン共同企画企画書テンプレート)
・bizocean(「企画書テンプレート」の書式テンプレート)
・MISOCA(Word/Excel可!企画書・提案書のテンプレート・フォーマット無料配布)
ご紹介したサイトはいずれも無料なので、企画書のデザインに自信がない方は是非活用してみてください。
良い企画書を作ってビジネスを円滑に進めよう
企画書の良し悪しは、あなたの評価はもちろん、ビジネスの進行も左右します。しっかりと内容を練った企画書であれば、OKをもらった後もスムーズに動き出せます。今回ご紹介したコツやポイントを手に入れて、上司からも一目置かれる企画書を作成しましょう。