ダイレクトマーケティングの具体的な進め方
数あるマーケティング手法のなかで、最も歴史が古い手法とも言われるダイレクトマーケティング。「通信販売」のイメージも強く、時代遅れの手法では?と思われる方もいるかもしれません。しかし、インターネットが身近になるにつれ、売り手と買い手の距離がますます近くなっているので、ダイレクトマーケティングの手法は注目を集めています。
今回は、ダイレクトマーケティングの具体的な手法について解説します。マーケティング戦略に効果的に取り入れてみてください。
目次
ダイレクトマーケティングとは
ダイレクトマーケティングとは、特定の顧客に対して直接アプローチするマーケティング手法です。マスメディア(テレビや新聞、雑誌広告等)を使って不特定多数に見てもらうだけの広告戦略と違い、顧客からの反応をいかに得るか、そして見込み客とのコミュニケーションをどう維持するかに焦点を当てた広告戦略です。
見込み客に絞ってアプローチを掛けていく手法ですから、費用対効果が高く、効果検証がしやすいというメリットがあります。一方、ターゲットに合わせてきめ細やかに広告を調整する手間や、売上につながるまでに時間がかかるというデメリットもあります。
ダイレクトマーケティングの基本的な考え方や、実戦に使われるメディアについては、以下の記事で詳細に解説していますので、合わせてご覧ください。
▼ダイレクトマーケティングを理解して、顧客に効果的にアプローチ
https://www.e-ms.co.jp/column/2692/
ダイレクトマーケティングの進め方
ここからは、ダイレクトマーケティングの具体的な方法論について触れていきます。 ダイレクトマーケティングというと「何から着手すれば良いわからない」と思われるかもしれませんが、「集客」「コンバージョン」「顧客のファン化」とステップを分けて考えていくと、具体的にやるべきことが見えてきます。
以下、3つのステップごとに進め方の一例をご紹介します。
集客部分へのアプローチ
まず、見込み客を集める部分にアプローチします。見込み客とは、「自分の商品・サービスを買ってくれる可能性のあるお客さん」のこと。効率的に見込み客を集め、そこにアプローチしていくかがダイレクトマーケティングのカギとなります。
見込み客リストを作る方法として一般的なのが、Web広告やコンテンツマーケティングを活用する方法です。自社サービスに関連するワードでリスティング広告を出稿したり、ターゲット層に向けてSNS広告を出したりしてサイトに誘導します。ターゲット層が閲覧するメディアに、コンテンツを提供して誘導する方法もあります。そして資料請求や無料サンプル、問い合わせ、無料プレゼントなどにつなげ、応募してきた顧客を「見込み客」としてリスト化します。
また、お客さんには何度も購入や来店してもらいたいので、すでに商品やサービスを購入済みのお客さん情報も大切にまとめておきましょう。LINEなどのSNSを活用して、来店したことがある・購入したことがある人と繋がるのも一つの方法です。
また、地域に根ざしたサービスや業種が限定されるものなど、ターゲットを明確できるのであれば、DMの配送先リストを持つ企業に依頼するのも良いでしょう。
コンバージョンへのアプローチ
見込み客に適切なアプローチを行い、コンバージョン(サービスの購入など、売上につながるアクション)を目指します。
具体的には、購入階数や頻度、つながりを持った媒体など、お客さんの「消費行動」によってリストを細分化し、リストごとにアプローチのかけ方を変えていきます。お客さんの行動に合わせたアプローチで、リピート購入率も高めることができます。
低コストで始められる手法としては、メールマガジンが代表的です。購入前のお客さんについては、単なる商品のセールスだけでなく、「有益な情報を無料で提供する」という観点が有効です。ある程度広告費を準備できる場合は、郵送によるDMがよく使われる手法です。メールよりもたくさんの情報を掲載でき、実物が届くので見て貰える確率も高いです。
顧客のファン化へのアプローチ
リピート購入を増やす施策として、ダイレクトマーケティングは非常に有効です。購入後のお客さんに定期的にアプローチをすることで接触回数を保ち、「お店を覚えてもらう」「定期的に購入してもらう」下地を作ります。お客さんをファン化することができれば、繰り返し購入してくれるからです。そして、優良顧客ほど、高額商品を購入してくれることも分かっています。
メールマガジンやDMで「プレミア感」「特別感」を演出すると、お客さんの心に響くはずです。
ダイレクトマーケティングの方法論を理解して活用しよう
ダイレクトマーケティングという用語を聞くと、専門的な手法のように思えますが、今回ご紹介したとおりステップごとに分解することでやるべきことが明確になります。
現状のマーケティング戦略で弱い部分はどこなのかを分析し、自社商品・サービスの強みを活かせるダイレクトマーケティング戦略を練ってみてください。
これまでにないアプローチにも挑戦することで、さらに販路が開けるかもしれません。