ダイレクトマーケティングを理解して、顧客に効果的にアプローチ
広告を担当する人にとって、「ダイレクトマーケティング」はよく耳にする言葉だと思います。しかし、その意味や特徴を正しく説明できますか?
ダイレクトマーケティングというと、「ダイレクトメールを使ったマーケティング」「通信販売のこと」とイメージされる方もいるかもしれませんが、実はこれは正解ではありません。
ここでは、ダイレクトマーケティングについての基本的な考え方について分かりやすく解説します。ダイレクトマーケティングの意味を理解して、上手に顧客との関係性を深めていきましょう。
目次
ダイレクトマーケティングとは
ダイレクトマーケティングとは、商品に対して興味を持っている見込み客にターゲットを絞って、直接的に(=ダイレクトに)アプローチをしていく広告手法のことです。複数のメディアを組み合わせることもあります。相手の反応を測定しながら、ニーズや趣味嗜好に合わせてプロモーションを展開していくので、手間はかかりますがより深く相手の心を動かすことができます。
パンフレットやはがきを見込み客に送付するプロモーションを「ダイレクトメール」といいますが、これもダイレクトマーケティングの1つと捉えることができます。
ダイレクトトマーケティングの対義語となるのが、「マスマーケティング」です。マスマーケティングとは、ターゲットを絞らずに不特定多数に向けてマーケティングを行う手法です。使われるのは、テレビや新聞、ラジオなどのマス広告で、これらを使って多くの人に一気に情報を伝えることで、ブランド価値を訴求することが見込めます。マスマーケティングの真逆の手法と考えると、ダイレクトマーケティングについてより理解しやすいかもしれません。
ダイレクトマーケティングの特徴
ダイレクトマーケティングには、次の特徴があります。
1対1の双方向コミュニケーション
ダイレクトマーケティングでは、広告主と消費者の双方向性、1対1のコミュニケーションを基本としています。反応があった消費者に対してさらに広告を展開していくというのは、興味がある人に繰り返しアプローチしていくということなので、効率よくマーケティングを進めることができます。
元々は通信販売を原点とした広告手法なので、注文獲得のために使われると思われがちですが、実際では見込み顧客の獲得や集客のための活用も増えています。
消費者とのコミュニケーションを繰り返すことで関係性を深め、継続的な関係を目指すことも可能なマーケティング手法です。
消費者の反応を起こすことを重要視
テレビ広告や新聞広告、交通広告などとの大きな違いが、「消費者が広告を見て、行動として現れる反応を最大化させることを目的としている」ことです。テレビ広告などは認知拡大やブランド強化など、行動にはつながらないことを目的としていますが、ダイレクトマーケティングでは資料請求や問い合わせ、注文などの具体的アクションを重視しています。
効果測定が可能
ダイレクトマーケティングでは、消費者の反応を重要な指標と捉えるので、あらゆる広告の効果測定が可能です。複数のメディアを組み合わせるのもダイレクトマーケティングの特徴と言えますが、どの組み合わせが最適な効果を発揮するのかを明確な数値のもとでテストし、より効果的なものへとブラッシュアップすることができます。
長期的な視野が必要
ダイレクトマーケティングを行う前段階として、資料請求や購入などのアクションを増やす施策を考える必要があります。つまり、ダイレクトマーケティングは即効性があるマーケティングではなく、長期的に展開することで効果を発揮する方法ということです。この点を念頭に置いて広告戦略を練りましょう。
ダイレクトマーケティングで使われるメディア
ダイレクトマーケティングでは、複数のメディアを組み合わせて広告を展開します。使われるツールの代表例としては、次のものが挙げられます。
ダイレクトメール
チラシなどを、資料請求した顧客やエリアなどでセグメントして送付する方法です。印刷したり配送したりする費用はかかりますが、チラシそのものが届くので興味関心を引きやすいという特徴があります。
メール
資料請求や問い合わせ、注文をした顧客を対象に、商品やお店の情報を掲載したメールを送付する方法です。時間や料金のコストが低いので、手軽に利用できます。ただ、大量に送りすぎることで反感を買うリスクや、内容が良くなければ読まれないリスクがあります。
SNS
TwitterやFacebook、Instagram等のソーシャルメディアを利用します。SNSを使う層は自分から情報収集に動くので、上手に情報を発信できれば結果につながりやすいです。しかし、短期間では効果が出にくいので、長期的な戦略を立てなくてはいけません。
ダイレクトマーケティングを理解して、顧客との関係性を深めよう
ダイレクトマーケティングはさまざまなツールを活用しながら、消費者に効果的にアプローチすることを目指していきます。数値で効果を測定できるので、PDCAを繰り返すことでより良いマーケティング戦略を描けるようになります。実際に導入する際には、商品やサービス、ターゲットに応じたツールを選定することが大切です。
今回解説した内容をベースに、自社にあったダイレクトマーケティング戦略を考えてみてはいかがでしょうか。