STPマーケティングとエフェクチュエーションの関係性は?
マーケティング手法の基本であるSTPマーケティングはよく知られていますが、ここ数年で注目を集めてきているエフェクチュエーションというマーケティング手法はまだまだ有名ではないのかもしれません。
しかし、最近ではデジタルマーケティング化により時代や流行の変化が激しくなっているので、これまで常識であったSTPマーケティングだけでは物が売れない、または売れ続けないため、予測不可能なマーケティングに対応しているエフェクチュエーションの有効性が認められてきているのです。
ここでは、STPマーケティングとエフェクチュエーションの関係性や両立することの大切さについてお話しします。
目次
STPマーケティングとは?
STPマーケティングとは、様々なマーケティング手法の基本となっているマーケティング論です。
商品やサービスを提供するまでには、STPマーケティングのセグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングの3つのステップを踏むことで、提供すべき商品やサービス像、提供すべきユーザー像が明確になります。
セグメンテーションでは市場の細分化をし、ターゲティングではセグメンテーションで選出したゼグメントの中でターゲット像を絞っていきます。
そして、ポジショニングはターゲットとするユーザーから見たときの優位点を絞っていくステップです。
全てのマーケティングにおいて、このSTPマーケティングが採用されていますから、商品やサービスをリリースする場合は、STPマーケティングの分析を基に立案して、販売実行していきます。
エフェクチュエーションとは?
エフェクチュエーションは、STPマーケティングとは対照的な概念のマーケティング論です。
STPマーケティングは予測可能な未来市場の中で分析をしていきますが、エフェクチュエーションは予測不可能な未来市場の中で、どう原因を見極めて行動していくか?に重点が置かれています。
実際に商品やサービスを提供してから、その結果の中でエフェクチュエーションを理論を活かしていくことができ、さらなる売り上げへとつなげていけると言われています。
エフェクチュエーションには、5つの行動原則が提唱されており、状況に合わせながら適切な行動原則に基づいて対処していきます。
STPマーケティングとエフェクチュエーションの関係性
STPマーケティングとエフェクチュエーションは、対照的なマーケティング論ではありますが対立するものではありません。
予測可能なSTPマーケティングで分析の上、商品やサービスを提供した後に、予測不可能なマーケティングの中で起こった結果に対して前向きに対処していくために必要なのがエフェクチュエーションです。
つまり、対立ではなく両立させていくべきマーケティング論なのですね。
STPマーケティングの限界を補い、さらなる売り上げへとつなげていくのがエフェクチュエーションなのです。
STPマーケティングとエフェクチュエーションをうまく両立できたとき、加速化する時代やトレンドに負けない商品やサービスを提供していけると考えられており、多くの企業がSTPマーケティングとともにエフェクチュエーションも取り入れたマーケティングを実践しています。
デジタルマーケティングとエフェクチュエーション
デジタルマーケティングの場では、IT化、デジタル化時代により、トレンドの変化が激しく市場の予測がしにくくて当然です。
STPマーケティングで分析した通りの未来が訪れたとしても、時間とともにすぐに変化して長く継続することが難しい状況です。
そうした背景の中で、これまで以上にエフェクチュエーションが活用されているのです。
だからと言って、STPマーケティングが必要ないのではありません。
なぜなら、STPマーケティングによるしっかりとした基盤がなければ、その後にエフェクチュエーションを活用させるのが難しいからです。
つまり、デジタルマーケティングの現場では、STPマーケティングでの分析とともにエフェクチュエーションの行動原則もどちらも不可欠な存在になっています。
最近では、どこの企業も迅速な市場からのフィードバックや振り返り、立案を見直すことに力を入れています。
そのような姿勢で日々、商品やサービスを見直して改善していくことが、売り上げにつながると考えられているからです。
その中にこそ、エフェクチュエーションの5つの行動原則の有効性があり、その基盤にはSTPマーケティングがあります。
これは、デジタルマーケティングにより時代の変化のスピードがアップしているという背景のもと、確立されているマーケティング論です。
また、デジタル化時代により市場規模が世界へと広がっています。
今までは日本国内だけでマーケティングを考えていだけれども、それを世界規模へと広げなければいけなくなっており、そこでまたSTPマーケティングの重要性も見直されているのです。