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既存ユーザーの維持!ライフタイムバリューのいろは

商品やサービスを提供している企業にとって、新規ユーザーの獲得にかかるコストはできるだけ抑えたいもの。なぜなら、新規ユーザーの獲得にかかるコストは、既存ユーザーを維持するためのコストの5倍もかかるためです。では、どうすればこのコストを抑えることができるのか。その方法には、既存ユーザーを維持する、というものがあげられます。

既存ユーザーを維持するうえで重要になるのは、“ライフタイムバリュー”。これは、長期的なマーケティング戦略に役立つ、非常に重要な指標です。

そこで今回は、マーケティングにおいて重要なポイントとなるライフタイムバリューのいろはをご紹介します。

マーケティングに必要不可欠 ライフタイムバリューとは

ライフタイムバリュー(Life Time Value)とは、1人のユーザーが一生を通じてどれほど利益に貢献してくれるかを表す指標のこと。ライフタイムバリューにおける一生とは“取引期間”のことであり、ユーザーが契約を解除した場合は、それまでの間に得た利益のみが該当します。

そんなライフタイムバリューは、各ユーザー別で算出するよう定められています。しかし、各ユーザーの購買金額などを計算するのは困難です。そのため、ユーザー全体を基盤として、一人あたりの平均的なライフタイムバリューを算出する方法が現実的といえます。

では、ライフタイムバリューを向上させるためには、どのようなポイントを意識すればよいのでしょうか。以下にて3つご紹介します。

1. 初回リピート率の向上に努める

マーケティングにおいて、既存ユーザーを維持する際に立ちはだかる壁となるのは“初回リピート”です。初回リピートに至るユーザーは全体のわずか2割~3割とされています。つまり、7割以上のユーザーは初回で離脱してしまうのです。この点から、ライフタイムバリューを高めるカギは、初回リピート率の向上であることがわかります。では、どのようにして初回リピート率を向上させたらよいのでしょうか。複数ある方法のなかから2つをご紹介します。

・ユーザーの疑問を解消する
新規ユーザーにとって、はじめて目にする商品に100%の安心感はありません。また、はじめて利用するショップや販売元の信頼性に関しても多少の不安があるはずです。こうした疑問や不安は、企業側から積極的に解消していく必要があります。そうすることで、新規ユーザーの商品やショップに対する理解が深まり、初回リピート率の向上へと繋がります。これを実現するためには、まずユーザーアンケートなどを実施することが大切です。アンケートは定期的に確認し、そこに書かれていた疑問や質問には紙媒体やWebサイトで答えていきましょう。そうすることで、新規ユーザーに安心感と信頼感を届けることができ、初回リピートを促進できます。

・商品や企業を理解してもらう
新規ユーザーのなかには、商品やサービスに強く興味を持ったが、そのうち熱が冷めてしまったという人がいます。とくにECサイトの場合は、注文したことすら忘れているユーザーもちらほら。こうした状況は、初回リピートの妨げになってしまいます。そのため、新規ユーザーに商品やサービスを届ける際は、それぞれのコンセプトや自社の強みなども一緒に伝えることが大切です。発送完了メールに商品のコンセプトを記載したり、自社のパンフレットを同梱したりして、自社への理解を深めてもらいましょう。

2. 視野を関連ニーズにまで広げる

ユーザーが求めているものは、必ずしもひとつであるとは限りません。そのため、ユーザーが求めているものに関連しているニーズまで注意深く観察することが大切です。たとえば、大手通販サイトは元々オンライン書店でしたが、その後、ユーザーが求めているものに関連しているカテゴリーや商品に目をつけ、書籍以外の商品も扱うようになりました。これにより、大手通販サイトのライフタイムバリューは向上したそうです。

このように、ユーザーのニーズひとつに目を向けるのではなく、視野を広げ、それらに関連する部分にまで着目すれば、自ずとリピート率が高まり、最終的にはライフタイムバリューの向上へと繋がります。まずは、各ユーザーのニーズが何なのかを確認してみましょう。そうすれば、ライフタイムバリューの向上が見込めるマーケティング戦略が行えるはずです。

3. ユーザー1人あたりの購買シェアを向上させる

ユーザーの多くは、複数のショップや販売元で購買を楽しみます。そのため、金額だけでなく、購買シェアにおいても優勢であるかどうかを確認することが大切です。独占的なシェアを握れているとなれば、ユーザーの利用頻度も多くなり、ライフタイムバリューの向上にも繋がります。会員ポイント制度を取り入れたり、ランクシステムを導入したりして、自社におけるユーザー1人あたりの利用率を高めるよう心がけましょう。

ライフタイムバリューを意識して、効果的なマーケティングを

上述したポイントのほかにも、継続利用における価値を高める、ユーザーの需要が発生する頃合いを見極めるなどといったポイントがあります。これらのポイントを押さえれば、ライフタイムバリューの向上が期待できます。商品やサービスを提供している企業は、今後のマーケティング戦略として、ぜひこれらのポイントを参考にしてみてください。そうすれば、よりよいマーケティング活動が行えるはずです。

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